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睡眠は記憶に影響を与える

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睡眠は記憶と密接な関係にあります。
なぜなら睡眠は脳を休めるためのものであり、記憶は脳に蓄える行為だからです。睡眠不足になって脳の疲れがとれなければ、記憶力も鈍り、重要事項が覚えられなくなるのは当然といえるでしょう。

受験勉強というと、鉢巻をしながら「眠い目をこすって」深夜まで頑張るというイメージがあります。なんとも「頑張ってる」という感じがしますが、じつは、とても効率の悪い勉強方法となっています。

もちろん仕事をしながら資格試験の合格を目指しているサラリーマンのかたは、仕事のあとに頑張るしかないので、この限りではありませんが・・・。その場合でも、短時間に集中するようにして、できるだけ睡眠時間を確保したほうが記憶しやすくなるのです。

 


睡眠中は記憶の整理や定着をしているといわれますが、具体的にはどのようなことが行われているでしょうか?

一般的にはレム睡眠、つまり夢を見ているときに記憶を整理・定着させているといわれています。これは間違いではありません。レム睡眠中に見る夢は、扁桃体が活性化するので、不安や恐怖といった情動(感情)がかかわった夢が多くなります。

これは日中に蓄積した情報、つまり外部から入力されてきた情報を、扁桃体をつかって重みづけをしているためです。その情報は、自分にとって本当に大切なものか?生きていくうえで必要なものか?・・・このようなことを、レム睡眠中に扁桃体が判断しているのです。そのためレム睡眠時の夢は、感情がかわった「ハラハラ」「ドキドキ」した夢が多いわけですね。

扁桃体が重要と判断した知識は、海馬によって「重要なもの」として選り分けられます。そして頃合を見計らって、側頭葉などへと長期記憶として蓄えられます。短期記憶から長期記憶への変換は睡眠中に行われますから、一夜漬けや徹夜の連続の人は、ぜんぜん記憶できないということになります。勉強は積み重ねですから、こういったタイプの人は、学校の成績(中間・期末テスト)も偏差値も、模試の判定結果も、いつまでたってもよくならないことでしょう。

このように睡眠と記憶は、とても密接にかかわりあっています。
睡眠不足になり寝ないで勉強しても、レム睡眠による記憶の整理の時間が減るだけです。記憶は睡眠中にこそ整理され、定着していくのですから、中学や高校受験、大学センター試験、前期・後期の試験に合格したいなら、勉強を早めに済ませて、十分な時間の眠りを取りましょう!

 


さて、レム睡眠と記憶の関係について述べてきましたが、じつは深い眠りとされる「ノンレム睡眠」のときにも、記憶の整理がなされていることがわかってきました。むしろ、こちらのほうが記憶の定着にとって重要ではないのか、とさえいわれているほどです。

レム睡眠は夢を見ている時間帯ですが、ノンレム睡眠時は、夢をほとんど見ない時間帯です。見ているとしても、情動がかかわっていない無味乾燥な夢であることが多いです。

レム睡眠のときは、脳幹の橋の部分にある「覚醒中枢」=脳幹網様体が興奮し、そこから大脳へと上向性の信号が送られ、大脳を賦活します。そのために睡眠中といえども、現実と間違うほどのリアルな夢を見るわけです。起床時よりも、むしろ脳が活発に賦活されているのがレム睡眠といえるでしょう。

ただし視床において、外部からの五感の情報が遮断され、延髄の部分で運動神経も遮断されています。そのため夢を見たからと言って、その通りに体が動かないようになっていますし、ちょっとの刺激では目覚めないわけです。

それにたいしてノンレム睡眠のときは、大脳の機能は全体的に低下して、脳が休まっています。外部とのやり取りは保たれているので、寝返りをうちますし、ちょっとした物音で起きたりします。

 


従来は夢を見ているレム睡眠で記憶を整理・定着しているといわれていましたが、最近になって、脳が休んでいるノンレム睡眠のときにも、記憶を整理しているのではないかといわれています。つまり寝ているときは、ずっと記憶の整理と定着の作業をしているわけですね。

レム睡眠時は扁桃体が重みづけをして、海馬が選別をしているので、「整理」を中心に作業しているのかもしれません。そして、ノンレム睡眠は脳の機能が低下するので、このときに神経線維やシナプスのつなぎかえ、つまり記憶の定着をしているのかもしれません。

電気工事でもそうですよね。メンテナンスをするときは、いったん電源を切るはずです。脳も同様です。電源が入った状態で、配線のつなぎ替えをすることは、危険がともないますし非効率的です。

ですからノンレム睡眠によって、いったん「脳の電源」を切り、そのタイミングで記憶の定着作業を行っているのではないでしょうか。

なお資格試験を目指している社会人のかた、あるいは寝不足気味の中学生や高校生は、昼寝やちょっとした居眠りを利用するとよいでしょう。昼寝は昼の3時くらいまでなら大丈夫です。それ以降に眠ると、夜の睡眠に影響する可能性があるので注意しましょう。

夜の睡眠が浅い場合は、居眠りをするとノンレム睡眠から入っていきます。もし睡眠時間が短い場合は、レム睡眠が不足していると思われるので、居眠りをすると、ノンレム睡眠は短くなり、比較的早くレム睡眠に入っていきます。睡眠科学の用語でいうと、レム潜時が短くなるわけです。居眠りして、すぐに夢を見る人は、レム睡眠が短い、つまり全体の睡眠時間が短いという危険信号です。

水中で暮らすイルカでさえ、片目ずつで眠ります。命の危険がある草食動物でさえ、立ったまま眠ります。そのように、動物であるかぎりは、絶対に睡眠は省くことのできないものなのです。動物の場合は、睡眠中に手続き記憶や意味記憶を強化しているのでしょうが、人間の場合は、受験にとって大切な「エピソード記憶」の強化も行なっています。

脳と記憶は、いかに密接にむすびついているか、わかっていただけたかと思います。
どうしても勉強効率がアップしないという人は、発想の転換をして、勉強時間をのばすよりも、睡眠時間をのばしてみるといいかもしれませんね。




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【あとがき】
授業中に眠いとか、眠気を感じるということはよくあります。とくに、面白くもない先生の話を聴いていると眠たくなるものです。反対に、得意科目や面白い先生の話の場合は、脳が喜ぶのでドーパミンが分泌され、頭が冴えてきます。また、面白いとか好きという感情は扁桃体から生み出されるので、その情動が、視床下部後部にあるオレキシン作動性ニューロンを活性化させます。そのため睡眠中枢が抑制され、眠気から覚めるのです。
ところがつまらない授業だと、外部から入ってくる情報が「単調」になるため、脳が反応しなくなります。それに加えて、先生のしゃべりかたが「催眠術」のように緩やかだったら、ますます脳は活動を低下させ、眠気が出てくるのです。そういったときの対策としては、立ち上がったり、運動して筋肉を動かすといいのです。そうすれば全身の血行がよくなり、脳の血行もよくなるからです。でも授業中だと、それもできないという場合は、アイソメトリクスのように、静止した筋トレをするとよいかもしれません。これは傍からは筋トレをしているとは分からないので、授業中でもできます。これによって筋肉からの刺激が脳に伝わり、授業中の眠気を吹き飛ばしてくれます。これは予備校の講義や、専門学校での授業にも活用できます。また、可能なら、軽くガムを噛むことも有効です。
さて、高校入試や大学センター試験、各種資格試験、英語検定などの「本番」では眠気は出ないものです。あくびすら出ないかもしれません。もし、こういったときに眠気があったら大変ですよね?これは扁桃体が興奮するために、その信号がオレキシンを活性化させ、ギャバ作動性ニューロンがある睡眠中枢を抑制しているからです。心配事があったり緊張していると、なかなか寝付けないことがありますが、このような仕組みによるのです。
もしも試験中に、うっかり眠ってしまうようなら、過眠症やナルコレプシーかもしれません。ふつうだったら、眠ってしまうようなシチュエーションではないからです。このような人は受験の面接のときにも眠ってしまいます。そのような可能性があるかたは、受験による睡眠不足ではなく、ナルコレプシーという睡眠の病気ですので、専門医に診てもらいましょう。
勉強は眠気との戦いです。ちゃんと睡眠をとっていてさえ、長時間頑張っていると眠くなってくるものです。そのため、あくびをしたりします。これは脳に酸素が足りないという信号。適当に居眠りをはさんで、脳を休めながら記憶学習に励んでいきましょう!
睡眠と記憶といえば、睡眠学習を思い出します。昔は枕にテープレコーダーを仕込んだ睡眠学習機が流行っていました。その当時は、なんの科学的根拠もなかったようですが、最近になって、睡眠学習の効果がわかってきたそうです。というか可能性というか、まだ、そんな段階ですが・・・。熊本大学発生医学研究所の上野太郎研究員と粂和彦准教授によって突き止められたそうです。睡眠を抑制することなく、ドーパミン神経を活性化できたからだとか・・・。でも昼間はずっと受験勉強に励んでいるわけですから、睡眠中くらいは、自由にのびのびと眠りたいものです。そうしないと、24時間ずっと勉強一辺倒になってしまいますし、なかには睡眠学習に依存するような人も出てくる可能性があります。
レム睡眠中は、論理的思考や判断をつかさどる前頭前野背外側部が、機能を低下させています。ここはワーキングメモリといわれる部分です。睡眠中に学習するということは、ワーキングメモリを使わないで覚えようとする行為、つまり丸暗記というか、もっと厳密にいえば顕在意識に邪魔されずに、直接、潜在意識に記憶を埋め込もうという「試み」です。催眠術みたいなものですね。意識を下げた状態だと、暗示の言葉が潜在意識に取り込まれやすいように、睡眠学習機によって記憶を定着させようというわけです。睡眠学習の方法は、英語の単語や歴史の年号がどうしても覚えられないという人のための、「最終手段」とは言えるかもしれません。でも人間、努力すれば、つまり反復さえすれば記憶は可能なので、睡眠学習に頼る人は、もしかしたら、ものぐさな人なのかもしれませんね。